ジスロマックとクラリスの違いは?

ジスロマックとクラリスは、同じマクロライド系の抗菌剤ですが、ジスロマックは15員環マクロライド系の抗菌剤に分類される時間依存性の医薬成分であり、クラリスはエリスロマイシンと同じ14員環マクロライド系の抗菌剤です。
マクロライド系の抗菌剤の作用機序は、人などの真核生物のリボゾームと真正細菌のリボソームの構造が異なる事を利用し、選択的に真正細菌の50Sリボゾームに作用する事により、ペプチジル転移リボ核酸の作用を阻害しタンパク質の産生を抑制する効果があります。結果として、菌の増殖を抑制します。
ジスロマックは、従来のクラリスやエリスロマイシンでは望む効果が得られなかったインフルエンザ菌に対しても強い抗菌力を示し、レンサ球菌属、肺炎球菌、クラミジア属、マイコプラズマ属などの菌にも有効とされ、深在性皮膚感染症やリンパ節炎、喉頭炎、肺炎、骨盤内炎症性疾患などの治療に用いられています。しかし、マクロライド系の中でも強い抗菌力を持つジスロマックですが、非結核性抗酸菌症に対してはクラリスの方が有効とされています。
ジスロマックは、エリスロマイシンのラクトン環に窒素原子を化学反応させる事で、組織内濃度が血中濃度の10~100倍となり加えて食細胞に取り込まれ易くなり、従来のマクロライド系の抗菌剤に比べて感染病巣への薬物移行性が非常に高くなっています。
ジスロマックは、半減期が68.1時間と非常に長く、クラミジアの治療において1日数回の服用が1週間程度必要であったエリスロマイシンやクラリスなどとは異なり、1回の服用で治療が完了します。又、エリスロマイシンやクラリスと比較して、消化器系の副作用症状が少なく、薬物の相互作用が殆ど無いとされています。